アナです!データ人材になろう編:その1 データ分析はなぜ必要?
以前こちらのブログでわたしがIT未経験でクラスメソッドに入社した経緯などを書きました。
そこで、アナです!新シリーズとして、データ分析未経験からMDS製品のプロフェッショナルサービスを行うことになったわたしが今までに学んだことをまとめて、同じようにデータ分析の経験はないけれども興味がる方に参考にしていただければなと思ってブログを書くことにしました。
初回は、クラスメソッドに入社したわたしが最初に思ったデータ分析って??について書きます。
データ分析って?
データ分析って何のためにするのでしょうか?
データ分析の結果が一番わかりやすく表れているのが、キーエンスのデータ活用の例だと思います。
キーエンスでは、データ分析を積極的に行って、この10年で一人当たりの営業利益を2倍にすることに成功しています。
キーエンスが扱っている製品の特徴から特殊なデータを持っていてそれを独自に活用しているのではとよく誤解されたそうです。
しかし、最初は社員が持っている名刺データを集めて、どこの部署のどの役職の人に営業をかけたらいい反応が返ってくるのかというデータを出し、そのセグメントが特定ができたら、営業機会の半分はその部署・役職の方へのアプローチに使い、特定セグメントの名刺がもらえる展示会はどこか候補を上げてそちらを優先して参加するという方法をとっていたそうです。
こうやってみてみると、自分たちでも出来そうなデータの活用をやっていますね。
このキーエンスの例でいうと、まずは現状を可視化しています:
- 名刺データを集める → 部署名・役職名をキレイにして分析できる形にする
- 商談でいい反応をもらえた部署・役職をまとめる
- 注力するべきセグメントを見つける
この結果から、キーエンスでは以下のアクションを起こしています:
- ターゲット(いい反応をもらいやすい)セグメントに多めに商談に行く
- ターゲットセグメントの名刺がもらえる展示会へ行く
闇雲に営業をかけるのではなく、どこに営業に行けば成約につながりやすいのかをデータで示してアクションを起こしています。
こういったデータを活用した営業活動の積み重ねでキーエンスは10年間で一人当たりの生産性を2倍にすることに成功しています。(詳しい話は是非埋め込んだYouTubeをご覧ください!時間してうしてあります。)
データ分析やってみた
というわけで、簡単なデータでどんなことがわかるのか、わたしもやってみます。
今回は日本政府観光局(JNTO)が公開している訪日外客数(総数)を利用します。
今年に入って観光地に行くと、外国人観光客をたくさん見かけるようになったと感じますが、実際どの程度戻ってきているのでしょうか?
直近10年の訪日外客数をグラフにしてみました。(下図)
このようにしてみると全然戻ってきてないですね・・・ただ、2023年11-12月がまだ一部の国の数字しか出てきていないため大体2016年の水準くらい(かそれ以上)かもしれません。
それでも秋以降新宿に行くと大きなスーツケースを持った旅行者をたくさん見るので、秋以降の実態が気になります。
年単位で丸めてしまうとより細かい粒度での実態が把握しづらいので今度は、訪日客数が過去最高となった2019年と2023年の月別の訪問数の差(2023年の総数引く2019年の総数)を出してみます。(下図)
9月以降からだいぶ回復しているのがわかります。
それでは、2023年の月別国別の訪日客数を出してみます。(下図)
月によって順位の変動はあれど、訪日客の多くは韓国と中華圏からで、次に多いのがアメリカからという結果になりました。
とすれば、例えば飲食店ではハングルや各種中国語、英語のメニューを揃えたら半分以上の海外からの観光客に対応できることがわかります。
わたしが示せるのはみじんこみたいな例ですが、このように簡単なデータでも確かに自分たちの取るべきアクションを明確にすることが出来そうです。
さらに、外国語メニューを用意した結果店の売り上げや客層にどのような変化が起きたのかをまたデータ分析をすると、外国語メニューの施策が成功だったのか失敗だったのかも測ることができます。
まとめ
このようにデータ分析を行うと、データを元に現状を把握してどのようにアクションを起こせばいいのかを明確にすることができることを確認してきました。
また、最初に紹介したキーエンスの初期の頃のデータ分析のように、まずは用意できるデータを整えればデータ活用が可能なので最初から分析基盤に投資をするのではなく、まずは小さく始めてみてパフォーマンスが出るようになったらDWHを入れるなど大きくしていけると思います。
データ分析の必要性について少しでも伝わっていれば幸いです。